「息子にもこうやって遊んであげてたんですよ〜。」 ひとりの保育士が、包装紙の裏に駐車場を書きながら、1人の男の子と保育を楽しんでいる時に嬉しそうに、そして懐かしそうに言っていました。
そうか、保育をしていて、育児の記憶、育児の喜びがよみがえってきたんだと、うれしくなります。ここ、保育のおうちでの保育は、保育士たちのそれぞれの子育ての工夫、経験からヒントを得て生まれた保育活動がたくさんあります。
でも、保育と育児。重なっているようで、実は別のものととらえる時もたくさんあります。子育ては24時間いつでもだけど、保育は園にいる間。育児と保育の違いって何でしょう。
保育っていいよね、だって登園~降園の間だけだもの。そんなことを言われたこともあります。育児で疲れたお母さんから言われると、あぁ、大変な思いをされているんだなぁ、どうやってその悩み・苦しみを聞いてあげるといいのだろう、そんなことを考えます。
また、保育士であっても、我が子にはなかなか「保育」ができないんですよね、感情的になっちゃうんですよ。私たち保育士だって人間です。我が子の前では、気持ちが高ぶったり、怒りや悲しみがあふれ、ストレートにぶつけてしまうときだってたくさんあります。
そんな行動を、後から振り返ると何であんなことしてしまったんだろうと、深く反省することだって、たくさんあるんですよ。
ここ、保育のおうちでは、子育てと保育、そんな重なる部分がとても表現できる場所なんだなと近頃よく思います。保育士さん達から聞くのは、「こんな小さな子を抱っこできるなんて幸せ」、「うちの子もこんな時があったんだろうなぁ」と、自身の育児を振り返る姿も。
我が子の育児中は奮闘していて、育児を楽しむ暇もなかったと振り返る保育士さんもたくさんいます。もちろん私(岡本)もそうです。現在、我が子は高校2年生と小学5年生。もうすでに、抱っこやママなになにしてという時期は終わってしまったような気もします。少し寂しい気持ちもありますが、保育のおうちの子どもたちと、保育を通してふれあっていると、なんとも幸福感が満たされる時があるんですよね。
育児と保育。ここからが育児で、ここからが保育、なんて線引きをするのではなく、それぞれのいいところを見つけて、そのいいところを組み合わせてたくさん化学反応を起こして、表現をしていきたいですね。
これからの保育のあり方、これからの育児のあり方、未来に向けての形が出来ていく場所で在りたいですね。
そんな子育ての形が皆様に届きますように☆。.:*・゜
紀代子
コメント