「こんにちは~、今度、保育のおうちでイベントやります。チラシを貼って頂けないでしょうか?」
「どんな内容ですか?」
「縁日をやります」
「楽しそうですね~」
「あっでも認可外施設かぁ~⤵」
認可外施設(無認可とも呼ばれています)。このことを伝えるだけで、掲示やチラシを受け取っていただくことを断られることがあります。
なんだか社会から取り除かれている気がします。
もしかしてこれを読まれている方も、
認可外施設=子どもを預ける場所に適切ではない、
そんなイメージをお持ちではないでしょうか?
認可外施設って?
認可外施設とは~児童福祉法に基づく認可を受けていない保育施設のこと
厚生労働省より
この「認可を受けていない」が適切ではないにつながるのでしょうか?
実際、私たちの施設はたしかに児童福祉法に基づく認可を受けていない「認可外」の施設ではありますが,それでも児童福祉施設として様々な規則のもとに管理運営しています。例えば、「認可外」の保育施設にも、以下のようなルールがあるのをご存知でしょうか。
- 子どもを預かる施設を運営していて自治体へ提出をしていないと罰せられます。
- 自治体による、認可の有無に関わらず保育を行う事業所に対する監査が1年に1回以上あり、設備や運営体制の内容、安全確保や必要な保育士の配置などが実現できているかなど、多くの項目が詳しく厳しくチェックされます。
- 認可外保育施設の質の確保・向上のための研修もあります。修了すると、修了証書ももらえます。
このように、保育行政では「認可外」施設についても保育施設のバリエーションの一つとしてしっかり位置づけされているのです。
もちろん、保育のおうちは愛知県や刈谷市に施設の設置を届け出ており、県や市の監査にも合格しています。
行政の管理監督の下、真面目に運営していることに、認可と認可外の違いはありません。それなのに、両者の間の溝はなぜこんなに深いのでしょうか?
なぜ、保育のおうちは認可外施設を選んでいるのか
認可外のイメージが良くないなら認可施設を目指せばよいのではないか。そう思う方も多いかもしれません。
でも、保育のおうちは、設立のときから、私達が考える理想の保育を実現することは、認可施設や集団保育ではできないと考えていました。
認可施設は認可施設で、認可の基準があります。その範囲は保育士の配置(子どもひとりあたりの保育士の数)や、施設が備えていなければならない建築上の条件、年齢別・月齢別の指導・保育内容などなど非常に多岐にわたります。
そして、実は認可施設は基準を逸脱することが基本的に認められないので、特に保育内容について個々の子ども一人一人に合わせるということが、基準があるから、認可を受けているからこそやりにくい・できないということが起こり得ます。例えば、この年齢だからこういうカリキュラムでなければならない、とかです。
わたしたち「保育のおうち」は、「個々の子育て」を実現するには、現状の制度の下ではあえて認可外施設でいる必要があると考えています。
そして、一時預かり専門とすることも、「個々の子育て」に必要だと思っております。
今の世の中、子どもたち、子育て世代に必要な理想的な保育施設を創っていくには、認可を受けている、施設ありきの保育施設ではなかなか実現できないと感じております。
わたしたち「保育のおうち」は、時代とともに形を変え、長く、子どもたちへ寄り添い、家庭や保護者にも寄り添う保育の実現を目指していきます。
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